About
Foraged Colorsは、海や山から採集した素材で「色」をつくり、現代社会に実装することを目的としています。
Our Vision
色を選ぶから色をつくる世界へ
現代の私たちにとって色は、選ぶものであり作るものではありません。「色をつくる」といったときに、その産業の大きさにたじろいでしまいますが、科学が始まる前からヒトは色を作っていました。私たちは、近代産業の外側にある狩猟採集などの基層的な知見と草木染めなどの工芸的な技、そして産業革命以降の量産技術をひとつなぎにし、現行の工業機械へ実装することを目指しています。採集物から色を作ることによって、例えば、赤という色が「赤」という意味だけでなくより複雑になります。色に素材がもつ文脈が加わり、その素材が紐付く植物や地域、季節や民俗儀礼、伝統工芸や採集技術などといった風土や文化と接続されていきます。
赤という色が本当に赤いかどうかよりも「何処の何から作られた色」なのかが重要になっていきます。
Our Mission
エコロジカルな思考をもつ表現者のために
- 安全性に配慮し、教育機関や福祉事業所など「誰」を選ばないプロジェクトにする
- ファッション、印刷、家具、内装といった「何でも」使える開かれたものを目指す
- 採集物や食べられるものを素材にした、顔料とメディウムをエコロジカルなものにする
- 節度を守れば、永続が可能な素材の採集・調達を基本のルールとする
- 土壌が分解可能なものを素材に使い、製造や使用時にでる廃棄物の環境負荷を低減する
- 現行の工業機械へインストールし運用可能なものにする
- プロジェクトを恒常性のあるものにする
Our Originality
研究している技術
- 1、 採集する技術
- 山や森など地域ごとに異なる素材を採集する技術
- 2、 植物の色素を顔料にする技術
- 伝統的な草木染めの技術を応用した顔料製造
- 3、 細かくする技術
- 岩や植物、食べ物を細かくすることができる技術
- 4、 エコロジカルなメディウムを作る技術
- 食物や植物油を素材に水性と油性のメディウム(糊)を作る技術
[ 実現していること ]
-
布への描き染め
植物性糊+ツキミソウ
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布への型染め
植物性糊+車輪梅 or 茜
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布へのシルクスクリーン印刷
ガゼイン糊+車輪梅
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布へのシルクスクリーン印刷
JIS規格の耐摩・耐水試験
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紙用水彩絵具の試作
採集顔料+アラビアゴム or 膠
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紙用ペンの試作
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クレヨンの試作
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活版印刷用油性インク
亜麻仁油ワニス+松煙
2021年
- 染材、隠蔽材の採集
- 染液から顔料を作ること
- 色を複数つくること
- 水性メディウムができた(植物性糊・ガゼイン糊を用いて紙と布へ定着)
- 筆描き、型染、シルクスクリーン印刷が実現
- JIS規格堅牢度試験(日光・摩擦・洗濯)において布への印刷で「良」の成績
[ 研究すれば作れそうなもの ]
Project
これまで、そして未来の取り組み
- 2020
- 植物の色素を顔料開発、布用の水性メディウムの開発
- 2021
- 印刷用の油性メディウムの開発
- 2022
- 顔料製造フローの確立
- 2023
- 水性・油性メディウムの製造フローの確立
- 2024
- 顔料製造技術の完成
- 2025
- 水性・油性メディウムの完成 Sendai Colors 3色の発表
Member
吉田勝信 (採集者/デザイナー/プリンター)
吉田信子 (染織家)
Supporter & Cooperator
◎テクニカルサポート
宮城県産業技術総合センター
今野印刷株式会社
有限会社菊信紙工所
◎アドバイザー
土屋繼(株式会社黒鳥社/代表取締役社長)
若林恵(株式会社黒鳥社/コンテンツディレクター)
◎助成
公益財団法人仙台市市民文化事業団(2021年度)
仙台市(So-So-LAB /クリエイティブプロジェクト助成事業:2020年度)
このウェブサイトは、公益財団法人仙台市市民文化事業団の助成で制作しました。